アイリッジ開発者ブログ

アイリッジに所属するエンジニアが技術情報を発信していきます。

PyCon JP 2020にオンラインブースを出展しました。

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こんにちは、アイリッジプロダクト開発グループの神原です。 去る2020年8月28日と29日に開催された「PyCon JP 2020」にて、弊社はゴールドスポンサーとしてオンラインブースを出展させていただきました。 2013年から継続的にスポンサーさせていただいておりますが、オンライン開催は初ということでスポンサーするにあたっての新しい知見を得ることができました。 この記事では、オンラインブースの出展を通じて得られた経験や知見を中心に書いていこうと思います。今後オンラインブースの出展を検討する方の参考になれば幸いです。

オンラインブースの準備

ブース出展の目的とコンテンツ検討

例年であれば会場にブースを出展し参加者の皆様と対面でコミュニケーションを取ることができましたが、今年のPyCon JPはオンライン開催で行われることから、ブース出展もオンラインとなりました。当然のことながらオンラインブースの出展は初めてのことで、ブースを出す目的の整理から始まりました。

社内の運営メンバーでディスカッションを行い、「会社の情報よりも技術的なトピックやナレッジに対してPyCon JPの参加者の方々は興味があるだろう」という仮定のもと「弊社の持つPythonやその他技術のナレッジをコミュニティに共有し、弊社に興味を持ってもらう」ことを目的に据えコンテンツの検討に移りました。 コンテンツのアイデアブレストとブラッシュアップを経て、今回準備した以下のコンテンツを準備しました。

  • 日々の業務から得られた知見をスライドにまとめ、ブースを訪れた方にそれを自由に見ていただく
  • アイリッジのエンジニアとコミュニケーションできる場を提供する

ブース運営方法の検討

PyCon JP 2020がZoomを利用して開催されることから、オンラインブースのホストもZoomで行うこととしましたが、どのような形態をとればコンテンツをうまく提供し楽しんでいただくけるかは悩みどころでした。 実際にZoomを使ってみて、運営に活用できそうな機能を探すなど試行錯誤し、以下の方式でブースを運営することとしました。

  • ブース入口と、個別のお話部屋を用意する。お話部屋はZoomのブレイクアウトルーム機能を活用する。
  • ブース入口ではコンテンツ紹介スライド(短縮URLとQRコードが記載されたもの)を画面共有する。加えてコンテンツへアクセスしていただきやすいように、来訪者が来た際にコンテンツへのURLをチャットに貼る。
  • ブース入口では同時に2名以上会話することが難しい(並行して複数名を接客できない)ため、話が盛り上がったらお話部屋へ案内し、個別にコミュニケーションする。

当日

当日の朝11:30からブースの公開が始まります。準備としてブース入口とお話部屋(ブレイクアウトルーム)の作成をします。ブース入口には以下のようにスライドを常時映しておきました。ブースを訪れた方には、こちらのスライドがまず目に入ります。

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公開された後のおおまかな運営方法は前述のとおりに進めていきましたが、1日目の運営を経て見えた課題もありました。そのため、1日目終了後にミーティングを開催し、2日目の運営では細かい改善を加えてよりよいブース運営を行うことを目指しました。 具体的には以下の改善点が挙がりました。

  • お部屋に入る人が少ないため、お部屋に入って待機している人がもったいない(※元々は各お話部屋に待機する運用としていました)
    • 入口とお話部屋のアサインバランスを変える
  • 集客が難しい
    • 宣伝はFellowPyConのslackワークスペース(PyCon JP参加者が入っている)に記事投稿する
    • 朝一、昼過ぎ、夕方頃に3回投稿する
  • 入口対応でZoomをホストしているメンバーの負荷が高い
    • ホストを担当できるように操作方法を教育する

また、運営している最中に出たアイデアを即座に取り入れて改善していきました。無音だと緊張感がありすぎるのでBGMを流す、来訪者が来たときにチャイムを鳴らすことで気づかないことを予防するなど、細かいことではありますが来訪者目線に立って改善していけたのではないかと思います。

2日間で40名前後の方にブースを訪れていただき、アンケートには15名の方にご回答頂けました。コンテンツにご満足いただけた方が多かったようで、非常に嬉しく思います。 f:id:iridge-tech:20200915181731p:plain f:id:iridge-tech:20200915181740p:plain

なお、当日公開していたコンテンツはこちらです!ぜひご覧ください。

ふりかえり

後日、ブース運営に協力してくれたメンバーを交え、ふりかえりを行いました。良かった点、課題として以下のような意見が挙がりました。

  • リハーサルを行うことで基本的な操作や運営の流れが習得できた
  • 常に誰かがブースで待機しており、接客できる体制が確保できていた
  • ブースに誘導する工夫がもっとあればよかった
  • 相手がどのコンテンツを見ているかがリアルタイムに把握出来ないので、こちらから声をかけにくい
  • 入口に大人数で待ち構えているとプレッシャーを与えてしまう

良かった点としては、初めてのオンライン開催で不明点が多い中でも、リハーサルを複数回行うことで準備ができていたこと、当日協力してくれたエンジニアメンバーが多くブース内の体制が充実していたことなどが多く挙がりました。 一方、共通認識であった課題は「集客の難しさ」でした。従来のブースであればセッションとセッションの間に何となく立ち寄って話を聞いてみる、といった動きが期待されましたが、オンラインブースは来訪者から能動的にブースに入ってもらうことを期待するしかありませんでした。 これは今回のPyCon JPに限らず、オンラインブースでの集客は独自に工夫することを考えなければならないと思われます。

最後に

株式会社アイリッジのブースに訪問してくださった方々、本当にありがとうございました。個別にお話する中で、私達も学びを得ることができ非常に有意義なコミュニケーションをとれたと感じています。用意したコンテンツから、何か知識を得たり刺激を受けていただけていれば幸いです。また、初のオンライン開催ということで非常に難しい状況の中でPyCon JP 2020を開催してくださった、運営スタッフのみなさまに感謝申し上げます。 今後の動向が不透明ではありますが、次回オンラインブースを出展する際には、より参加者の皆様に楽しんでいただけるブースになるよう準備してまいります。